2010/3/6(土)
俺はこんなもんじゃないMaher Shalal Hash Baz、オーロラ、トゥラリカ
難波ベアーズ

トゥラリカ
ジャズ、ブルース的な抑制のきいたクールな音、印象的な裏声ボーカル。はじまってすぐに、(よく知らないくせに)ギターがマーク・リボーみたい、とか思って、終わってからギターとボーカルばっかりの散漫な聴き方していたことに気がついた。

オーロラ
稲田誠(コントラバス)と川端稔(ソプラノサックス)のデュオ。川端さんは、名前はかろうじて聞き覚えはあったのだけど、どんな方かも知らずライブを観るのは初めて。2人の即興ぽいかけあいに、歌。印象に残ったのは「商売繁盛」の歌。少し風刺ぽいニュアンスを感じただけで高田渡を彷彿する。川端さんは一見素朴な雰囲気の方で、でもサックスの音は鋭く、このデュオ・オーロラの雰囲気は大らかで楽しかった。グルーヴィーだった。川端さんはほかのユニットや、ソロの演奏も聴いてみたい。

Maher Shalal Hash Baz
総勢11人がステージに所狭しと並ぶ。いままで観てきたマヘルのライブのなかでも今回のライブが一番ヘタだと感じた。真ん中の男の子からマイクをうばうようにフロントに躍り出て、ぶっきらぼうに歌う工藤さんの歌に、また高田渡の歌を彷彿(いま、どんな歌を聴いても高田渡を彷彿するのかもしれない苦笑)。途中で客席が満員になり、立ち見に。立って聴くとまた聞こえ方がかわって、これからというところであっけなく終了。終演後、同行の友人たちと話してひとまず落ち着けた結論は、マヘルのライブは毎回練習なし、ライブ直前に譜面が配られてぶっつけ本番なんじゃないかと。メンバー全員、譜面ガン見だし、簡単そうなフレーズなのにぜんぜんそろわないし。

俺はこんなもんじゃない
ライブを観るのは5年半ぶり。2nd、3rdは正直あまり聴きこんでおらず、アルバム収録曲も今回のライブで初めてじっくり聴いた曲が多かった。今の編成を把握していなかったのだけど、サックスが2人、ドラムとパーカッションで打楽器が2人いることも反映してか、緩急しっかりと、変拍子やずらしをかっこよくキメる「ジャズロック」を堪能。この変化はアルバムの音からもわかっていたのだけど、1stの頃のような抽象的な雰囲気はあまりなくなっていた。直前のマヘルのゆるすぎるライブとの落差も手伝って、引き締まった演奏で楽しく踊れた。