for_ears2007-03-08

しばらく経ってますが「フェルマーの最終定理」読了。大学受験前に数学の勉強は辞めてたんでいまさら数学ってそういうことだったんかということを知った。前半は数学的発想にからめたパンチライン頻出。後半はワイルズが定理を証明する過程がプロジェクトX的なノリで描かれていて一気に読んだ。面白かった。
続けて「[rakuten:book:11900600:title]」(山本譲司・著)読了。児童相談所に勤める友人Iに教えてもらって気になってた本。犯罪を犯した障害者のいくつかのケースをルポルタージュ。通り魔殺人を犯してしまった知的障害者、父親もまた知的障害者で母親は他界、家計をささえる妹は末期癌…とかにっちもさっちもな不幸のドミノ倒し的話の連続。知能指数70以下の人が知的障害者と見なされる。知的障害者出生率は2%〜3%といわれている。後半2章にわたって聴覚障害者について。健常者が習得できる手話と、聴覚障害者の手話は根本的に違う。デフ・コミュニティ(語感がHIPHOPぽいな)。障害者は障害者と結びつきが強く、家庭の形成から犯罪の対象までも障害者同士というケースが目立つ。障害者の恋愛と性。健常者と障害者の相互の無知と不理解。犯罪を犯した障害者は福祉からもタブー視され、社会に居場所がない。再犯し刑務所に戻るか、隔離病棟に入れられるか、浮浪者か。同じ年ってだけで学級に括られる小学校を思い出すし、今の職場の作業現場にもコミュニケーションとりづらそうな人はいてるし、無視はできないテーマ。読んでよかった。